季刊 『道』 No.175 冬号 (2013年1月)
※以下に季刊 『道』 175 冬号を読まれた方の感想を掲載致します
宇城憲治先生と大工哲弘さんの対談を読ませていただいて、沖縄の八重山で一万人ほどの方々が亡くなられた大津波があったこと、長年重い年貢に苦しんでいたという歴史を初めて知りました。 沖縄では武器を持たずに諸外国と外交を行っていたことや戦わずして勝つ武術を作ったことなど、これまでの日本人の歴史や精神を見直すことによって、一人ひとりの低下している人間力を取り戻すことが必要だということを改めて教えていただきました。 福島県の浪江高校のボランティア活動の記事を読ませていただいて、お年寄りの方々の気持ち、高校生の気持ちを知ることができました。そして、高校生の感想文から彼らの未来への希望が伝わってきました。 人間にはお互いに助け合うことで快感を覚える脳があるというということが載せられておりましたが、人を幸せにすることで自分の幸せになり、自分のエネルギーになるのだとよくわかりました。 (A,M 三重実践塾塾生 パソコン教室勤務)
八重山民謡 大工哲弘氏の対談を読ませて頂き極意を教えて頂きました。 三線は「三心」で自然を愛する気持ち、先輩、祖先、親を思う気持ちそして平和の心。 和は対抗しない。ぶつからない。 ライブの時に空気を感じ、音を入れたり、歌を入れたり、間を置いたりする。 太鼓は打つ時に間がある、間は感性で入れるもので身体から湧き出るものと思います。 また、歌は人に聴かせるのではなく、自分に聴かせるもの、自分の精神を浄化させるために歌う。(身体の力みを取り、居付きを無くしていく) 「泥棒はなぜ入るか」「鍵をかけるから」について大工氏のお話が印象的でした。 沖縄をどこが攻撃するというのですか、震災がおきてこんなに苦しんでいる日本にどこが攻撃するというのですか。与那嶺島に自衛隊を配備するのがよけいな緊張感を煽る。と言われました。 宇城先生が以前言われました。基地があるから攻撃目標になる。米軍の基地が日本になければ中国や北朝鮮は日本に見向きもしない。なぜなら日本には狙う物が何もないから。 自衛隊の名前を変えるなどとんでもない事と思いました。(対峙することで他国と居付いてしまいます) 厳しい歴史を持つ沖縄、そしてそれを受入れすごい底力で耐えてきた。文化や音楽が支えてきたのだと思います。 決して政治の力ではなく、人々の心が支えてきた。 一人一人の思いで今の沖縄がある。 これが日本人の力であり、個々に持っている力だと思いました。 (H,K三重実践塾生 電装会社OB)
被災地の今では、自らも被災した高校生達が多くの方々に助けられた事に本当に感謝し今度は「今」自分が出来る事で恩返しをしたいと思いと行動。若い彼らが「一人革命」の一歩を踏み出している姿には感銘しました。 被災地復興の先達の地・八重山民謡の大工哲弘氏との対談では、歌の持つ力・「歌」は人に聴かせるものではなく自分自身に聴かせるであり武術同様、心と技が一致すれば細胞を活性化させ行動の原動力となる事(聞かせるのではなく聴かせる、なのか我々は心して読まなければなりません)と脳の働き・「駄目だ」と思うと海馬の動きが止まってしまい「苦しい中でもやらないといかん」となればエンドルフィンが出て細胞が活性化され生きる活力となる事を教えていただきました。 ( Y,F三重実践塾生 証券会社所長)
「道」を拝読して感じたことは、今の生活がものに恵まれ不自由なく暮すことができるのは、すべて御先祖様や先人が自然災害や戦争や厳しい生活環境を乗り越え生き抜き、そして築き高めてきた伝統文化のおかげで今の生活があるのだと思います。 八重山民謡を今に伝える大工哲弘氏、当時重い税に苦しみながらも島人は歌によって明日への希望を持ち、生きる力に変えていった。 大工哲弘氏の歌を聴くと、八重山の人々のエネルギーが奥底に満ち溢れているように感じました。(これは余談ですが、私は沖縄本島出身で八重山民謡の中でもポピュラーな「安里屋ユンタ」などは小さなころから自然と耳に入ってくるのでなんとなく聞いていましたが、最近になってしみじみと心を打つ良い曲だと感じます) (N,I三重実践塾生 電装会社勤務)
「歴史のある国こそ自信と誇りを」 マリオン・デカロ氏(サンマリノ共和国・日本大使)のお話
サンマリノ共和国マンリオ・カデロ氏のインタビューでは、世界の有識者は今回の被災のさい世界が称賛した行動を示した長い歴史を有する日本が、矛盾や問題を抱えているアメリカを何故模倣し影響を受けているのかが極めて奇異に感じている事を再認識しました。 戦後テレビ・新聞等のマスコミによりアメリカがイコール世界という概念を植え付けられ、日本の現状を奇異と感じない鈍さは文中にある様、大人になれない幼稚ですか未熟な日本人の精神構造にあります。 自らの考え・価値感で日本の現状をとらえよという警鐘を鳴らす意義深いものでした。 原発被災地報道や最新脳科学と「気」のつながりや海外の日本感とその範囲は広く他のマスコミとは一線を画す『道』の存続感を感じた今号でありました。 ( Y,F三重実践塾生 証券会社所長)
日本とサンマリノ共和国の架け橋に御尽力されているマンリオ・カデロ大使、そしてペルー天野博物館事務局長の阪根博氏と開設者の天野氏のお話は、日本人としての自信が湧き上がると同時に、伝統文化を守り活かすことが私達に課せられているとひしひしと感じます。 伝統文化の素晴らしさは、やはり自分自身が身につけ体現してこそ意味があると思います。そして心は「公」でありたいと思います。 (N,I三重実践塾生 電装会社勤務)
〈サンマリノ共和国 日本大使 マンリオ・カデロ氏の記事を読んで〉
「現代の日本人は自分たちの文明や文化が、イギリスやアメリカのそれよりもずっと歴史があって素晴らしい国であるとは考えていない」 「アングロサクソンの歴史や文化を尊敬しすぎる前に、自分たちの歴史や文化にもっとプライドを持つべき」 日本大使として30年以上日本で暮らし、日本の文化・伝統、殊に神道を愛するカデロ氏の、現代の日本人に対するメッセージに心を打たれました。 戦後GHQの策略、または心無しの教育によって、いわゆる自虐史観を植え付けられ、刷り込まれてきた私たちは、自国である日本の文化の価値を見いだせなくなっています。 古くから伝わる物・言葉・形に当然含まれているはずの「意味」を知らず、また知ろうとせず、無意味なつまらないものとして捨ててきました。アメリカ的な見た目の派手さ、格好良さばかり追い求め、本質を見極める努力を怠ってきました。 日本には由緒ある歴史と、その長い年月を経て洗練されてきた、先人たちの知恵の結晶と言うべき文化があります。その大事なものが今失われようとしています。完全に無くなってしまったら、二度と取り戻すことは出来ません。私たちは今こそ目覚めなければいけない、それをカデロ氏の言葉によって再認識することができました。 (T.W三重実践塾生・神官)
「日本人の資質を示したアンデス文化への夢と情熱」 阪根 博氏(ペルー天野博物館 事務局長)のお話
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